包括的な受け入れ体制が生む創造性
逗子市に拠点を持つBaroquartは、20代の若い世代から80代のベテラン世代まで、実に幅広い年齢層のメンバーによって構成される混声合唱団と室内楽団を運営しています。合唱活動に長年従事してきた方々と、音楽表現の世界に新たに参加する方々が垣根なく交流し、互いの経験や感性を共有しながら音楽づくりに取り組む環境が整っています。地元の出身者を核として編成されたこの団体は、逗子への強い愛着を持ちながら、鎌倉や葉山といった周辺地域でも継続的に演奏会を実施し、地域文化の振興と活性化に貢献する役割を担ってきました。
プロオケの室内合奏団で演奏することを将来の目標として掲げるアマートルアンサンブルも活動しており、音楽への情熱を持つメンバーが表現力と技術力を継続的に向上させていける場を提供しています。この二つの組織が協力関係を築くことで、互いに刺激を与え合い、より高度な音楽表現を追求することが可能となっています。
楽曲の歴史的価値を尊重した演奏姿勢
ヘンデル作曲のオラトリオ「メサイヤ」など、長い年月を経て現代まで受け継がれてきた数多くの合唱曲を演奏してきた確かな実績を有しています。時代を超えて愛され続けるこれらの作品に向き合う際、Baroquartのメンバーは楽曲が持つ歴史的背景と芸術的な深みを十分に理解し、一つひとつのフレーズに魂を込めて歌い上げることを最優先にしています。初心者と経験豊富なメンバーが協働して作品を完成させる過程を通じて、個々の技術向上とともに、団体全体の表現力と調和が深まり、聴く人々の心に響く臨場感に満ちた演奏が実現されています。
多岐にわたるクラシック音楽の魅力を、聴衆の心に深く届く形でお伝えすることを使命とし、これまでにも数多くの感動的な演奏を提供してきました。逗子を拠点とする音楽団体として、今後も伝統ある楽曲への敬意を忘れることなく、心が洗われるような演奏を通じて音楽の素晴らしさを発信し続けます。
気軽に参加できる環境づくりへの配慮
クラシック音楽に興味を持ちながらも、「難しそう」「堅苦しそう」といった印象から距離を感じている方々に対しても、安心して足を運んでいただけるような工夫を実践しています。特別な服装規定を設けず、カジュアルな装いでの来場を歓迎することで、形式にとらわれない温かく自由な雰囲気を醸成しています。オーケストラや室内楽団といった専門的な音楽用語に不慣れな方でも、十分に楽しめるよう、わかりやすい説明と親しみやすい対応を心がけています。
開演よりも早い時間帯に開場することで、来場者が余裕を持って会場に入り、落ち着いた心持ちで音楽に向き合える時間を提供しています。チケット価格も多くの方々が手に取りやすい設定を維持し、既存のコンサート形式とは異なる独自のアプローチで、心が豊かになるひとときをお届けしています。このような細やかな配慮により、クラシック初心者の方でもリラックスして音楽の魅力を堪能できる場を創出しています。
持続可能な社会貢献活動の展開
企業の福利厚生として提供する出張コンサートに加えて、介護施設や病院などの医療・福祉施設における無料の院内演奏会を定期的に開催しています。有料で行う公演から得られる収益を、こうした無償での音楽提供活動を支える資金として循環させるモデルを確立することで、経済的な制約により音楽鑑賞の機会が限られている方々にも、質の高い演奏体験をお届けする仕組みを構築しています。小学校から高等学校までの教育機関への出張演奏も積極的に実施し、若い世代が生の音楽に触れる貴重な機会を生み出しています。
有料イベントと無料イベントを戦略的に組み合わせることで、持続可能な形で地域社会への貢献を継続しています。様々な場所で演奏機会を創出し、年齢や環境、立場の違いを超えて多くの人々に音楽の喜びを分かち合うことで、文化的に豊かな地域コミュニティの形成に寄与しています。
